酒税改正を読み解く / 全7回・第3回
缶チューハイ、
度数で税額は違う?
主なアルコール分10度未満の缶チューハイは、350ml当たり7円の増税です。ただし、すべての発泡性のお酒が同じ増税額になるわけではありません。対象範囲が11度未満へ広がった点も確認します。

一つの疑問から、
お酒と暮らしを考える。
情報確認日:2026年10月1日
01 / 今回の論点
主な缶チューハイは
350mlで7円増
ビール・発泡酒以外で条件を満たす「その他の発泡性酒類」は、2026年10月から1キロリットル当たり10万円の税率です。従来からこの区分に入っていた10度未満の商品は、8万円からの引上げになります。
差額は1リットル当たり20円。350mlなら7円、500mlなら10円です。同じ条件の商品なら、3%・5%・9%のように度数が違っても、容量が同じならこの区分の酒税額は同じになります。度数を1%下げるたび酒税が安くなる仕組みではありません。
通常税率。ビール・発泡酒以外の「その他の発泡性酒類」に該当する商品。
02 / 今回の論点
新しく入るのは
10度以上11度未満
今回、「その他の発泡性酒類」の範囲が10度未満から11度未満へ広がりました。ちょうど10%や10.5%の発泡性商品は、品目などの条件を満たせば新たにこの区分に入ります。11%ちょうどは「11度未満」には含まれません。
新たに入る商品は、改正前の品目や税率が商品ごとに異なるため、増税・減税・据え置きの判断も変わり得ます。「チューハイの記事に7円増と書いてあったから、この10.5%の商品も同じ」とは判断できません。
03 / 今回の論点
炭酸なしの商品は
別の表で確認する
発泡性のない低アルコールの焼酎・ウイスキー・ブランデー・スピリッツ・リキュールでは、特例税率の見直しがあります。対象の9度未満は1キロリットル当たり8万円から10万円へ、9度以上10度未満は9万円から10万円へ、10度以上11度未満は10万円のままです。
同じ「お酒を割った商品」のように見えても、発泡性の有無と品目で適用の考え方が変わります。市販の缶ハイボールと、自宅でウイスキーのボトルを炭酸水で割る場合も、購入した商品の課税区分が同じとは限りません。
04 / 今回の論点
買い物では容量と
税込価格をそろえる
RTDは開けてそのまま飲めるお酒を指す呼び方です。缶入りなら全部同じ税率、という法的な区分ではありません。パッケージの大きな商品名だけでなく、品目とアルコール分を確認するのが出発点です。
また、酒税差7円は小売価格の値上がり予告ではありません。ほかの価格要因が変わらず全額反映されるモデルなら、消費税10%を含む差は7.70円になりますが、実際の販売価格は別途確認が必要です。比較するときは350mlと500mlを混ぜず、税込総額で見ましょう。
05 / よくある疑問
気になる点を
もう少し確認
Q. 9%の商品は3%より酒税が高いですか?
同じ容量で、この区分に該当する商品同士なら酒税額は同じです。アルコール量や販売価格が同じという意味ではありません。
Q. 日本酒やワインも7円上がりますか?
一律には上がりません。清酒・果実酒の基本税率は今回据え置きです。発泡性や度数で別区分に入る場合は個別確認が必要です。
「何%か」だけでなく、品目・発泡性・容量を一緒に見ると、税額の変化を読み違えにくくなります。
この記事の出典
資料2:国税庁:酒税法等の改正のあらまし(2017年・PDF)
資料3:国税庁:2026年10月の手持品課税・戻税リーフレット(PDF)
資料5:国税庁:増減税相当額の適正な転嫁について(2026年7月)
資料10:国税庁:消費税の課税対象に含まれる酒税等
資料11:財務省:消費税率・軽減税率の対象
酒税改正を読み解く / 全7回
この回のテーマ:チューハイの酒税はいくら上がる?度数・容量と2026年改正の注意点
前の回:発泡酒は全部増税?2026年10月の酒税を麦芽比率別に解説
次の回:酒税改正で家計はいくら変わる?24本・月の購入本数で計算する方法
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