酒税改正を読み解く / 全7回・第4回
1本の差を、
家計の差に。
家計への影響は、いつも買う種類・容量・本数で変わります。酒税だけの差を計算してから、実際の税込支払額と照らし合わせると、改正による変化を整理できます。

一つの疑問から、
お酒と暮らしを考える。
情報確認日:2026年10月1日
01 / 今回の論点
まずは、いつもの
購入内容をそろえる
家計計算では、ビール、低麦芽の発泡酒・新ジャンル、主なチューハイを分けます。ここでは通常税率による350ml缶を比較し、後ろ2区分はアルコール分10度未満、低麦芽は麦芽比率25%未満とします。
1本の酒税差は、ビールが−9.10円、低麦芽発泡酒・新ジャンルが+7.2625円、主なチューハイが+7円です。この数値に本数を掛けます。約7.26円という表示値を先に使うと端数がずれるため、計算途中では丸めないのがポイントです。
02 / 今回の論点
24本と月30本で
比べてみる
350mlを24本買う場合、酒税だけの差はビールが218.40円減、低麦芽発泡酒・新ジャンルが174.30円増、主なチューハイが168円増です。店頭価格の差ではなく、商品に対応する酒税額の比較です。
月30本なら、それぞれ273円減、約217.88円増、210円増。月30本は計算のための仮定で、飲酒量の推奨ではありません。ご自身の購入本数に置き換えてください。
税込実売価格の差ではありません。端数は最終段階で四捨五入。
03 / 今回の論点
種類が混ざる家計は
差額を合計する
たとえば1か月に、ビール12本、新ジャンル12本、チューハイ6本を購入する家庭を考えます。酒税差は「−9.10×12+7.2625×12+7×6」で、合計+19.95円です。増税商品と減税商品が混ざると、差が一部相殺されます。
一方、同じ銘柄でも350mlから500mlへ変えれば容量が増えます。500mlの酒税差はビール−13円、低麦芽発泡酒等+10.375円、主なチューハイ+10円。同じ「1本」でも家計計算に使う数値が違うので注意しましょう。
04 / 今回の論点
最終的な支出は
レシートで確認
酒税差が全額反映され、ほかの価格要因が不変なら、酒税差に1.10を掛けると消費税を含む単純モデルになります。24本のビールなら218.40×1.10=240.24円の減少相当です。ただし、この金額を店舗の値下げ予定と受け取らないでください。
実際の支出は、購入本数、特売、送料、クーポン、銘柄変更などでも動きます。家計簿には税込支払総額を記録し、酒税の試算は変化の要因を理解する補助として使うと整理しやすくなります。
増税前より安い特売を見つけても、必要量を超えて買えば合計支出は増えます。「1本当たりがお得」と「今月の支出が少ない」は別の指標です。賞味期限や保管場所も含めて数量を決めましょう。
05 / よくある疑問
気になる点を
もう少し確認
Q. 1年間の影響も計算できますか?
購入する種類・容量・本数と税率が同じという仮定なら、月の酒税差を12倍できます。実際の年間支出予測とは区別してください。
Q. ポイント還元も酒税の計算に入れますか?
酒税額の計算には入れません。買い物の実質的な負担を比べる場合は、利用条件を確認したうえで別に整理します。
酒税の試算と実際の支払いを分け、同じ条件で比べれば、小さな税額の差も家計の中で理解できます。
この記事の出典
資料2:国税庁:酒税法等の改正のあらまし(2017年・PDF)
資料3:国税庁:2026年10月の手持品課税・戻税リーフレット(PDF)
資料5:国税庁:増減税相当額の適正な転嫁について(2026年7月)
資料10:国税庁:消費税の課税対象に含まれる酒税等
資料11:財務省:消費税率・軽減税率の対象
酒税改正を読み解く / 全7回
この回のテーマ:酒税改正で家計はいくら変わる?24本・月の購入本数で計算する方法
前の回:チューハイの酒税はいくら上がる?度数・容量と2026年改正の注意点
次の回:なぜ酒税を一本化したのか?ビール・発泡酒・新ジャンルの税格差と改正の背景
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