酒税改正を読み解く / 全7回・第6回
名前が変わる?
中身が変わる?
税率が一本化されても、新ジャンルの商品が一斉に消えたり、すべてビールに変わったりするわけではありません。税法上の分類、ラベルの表示、中身のリニューアルという3つの話を分けて見ていきます。

一つの疑問から、
お酒と暮らしを考える。
情報確認日:2026年10月1日
01 / 今回の論点
「新ジャンル」は
どんな呼び方?
新ジャンルや第三のビールは一般に使われてきた呼び方です。対象の商品は2023年10月から税法上の発泡酒に分類されています。2026年10月に突然発泡酒になった、という順序ではありません。
今回そろったのはビール系飲料の税率です。ビールと発泡酒の定義そのものが同じになったわけではなく、品目の違いは残ります。税率、法的な品目、売り場での呼び名は必ずしも一対一には対応しません。
ひとつの商品に複数の変更が重なる場合もあります。メーカーの対象商品・時期を確認してください。
02 / 今回の論点
表示の切替だけなら
味が変わらない例も
キリンは、新ジャンルの表示について、旧来の「リキュール(発泡性)②」「その他の醸造酒(発泡性)②」から「発泡酒②」への切替を案内してきました。対象商品の本来の表示は、2026年10月から「発泡酒」とされています。
同社は商品リニューアルなどに合わせて順次表示を切り替えることや、一定期間は承認を受けて異なる表示を使う場合があることも案内しています。そのため、店頭で表示が違う商品を見かけても、表示だけで品質や製法の違いを断定しないようにしましょう。
出典:資料8
03 / 今回の論点
製法を変える
リニューアルは別
キリンは「本麒麟」を2026年11月4日から、新ジャンルからビールへ製法を変更して発売すると発表しています。発表では中味とパッケージを刷新し、アルコール分も6%から5%へ変更するとしています。
これはラベルを書き換えるだけの話ではなく、メーカーが中身を変える商品刷新です。10月1日時点では今後の発売予定であり、手元にある従来品の製法や度数が税率改正によって変わるわけではありません。すべてのブランドが同じ変更をするという話でもありません。
出典:資料7
04 / 今回の論点
買うとき・売るときは
現物の表示で確認
買うときはブランド名だけでなく、品目、アルコール分、容量を確認しましょう。以前と同じ名前でも、リニューアルにより中身が変わる場合があります。逆に、表示だけの変更で品質は変わらないとメーカーが案内している場合もあります。
贈答品や買い置きを買取相談に出すときも、「たしか新ジャンルだった」という記憶だけで分類せず、缶や箱の写真を送ると確認が進めやすくなります。旧表示の商品だから買取不可、新表示だから高く売れると決まるわけではなく、商品・日付・本数・状態の確認が必要です。
また、旧パッケージを珍しいものとして保管すれば価格が上がると考える根拠は、本記事では示していません。飲料としての日付と保管状態を確認し、税率変更だけを理由に長く置いておく判断は避けたいところです。
出典:資料8
05 / よくある疑問
気になる点を
もう少し確認
Q. 旧表示の缶は、もう販売できないのですか?
表示の違いだけでは判断できません。メーカーは承認を受けて一定期間異なる表示を使用する場合も案内しています。個別商品の扱いはメーカー等に確認してください。
Q. 新ジャンルという売り場表示も使えなくなりますか?
本記事は、その呼び方の全面禁止を示すものではありません。一般的な呼び名と、容器に求められる品目表示は別に考えてください。
「税率が同じ」「ラベルが違う」「中身が新しい」を分ければ、リニューアル期の売り場でも商品を確かめやすくなります。
酒税改正を読み解く / 全7回
この回のテーマ:新ジャンルはなくなる?2026年の「発泡酒」表示とビールへの変更の違い
前の回:なぜ酒税を一本化したのか?ビール・発泡酒・新ジャンルの税格差と改正の背景
次の回:酒税改正と買い置き・店舗在庫|手持品課税と戻税の確認点【2026年】
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